肝・胆・膵とは
・肝臓
・胆囊と胆管(あわせて胆道系という)
・膵臓
の総称です.肝・胆・膵は
・消化管の一部である十二指腸
との連絡をもっていて,食物の
・消化,吸収をたすける
という機能があり,それ以外にも様々な重要な役割を果たしています.
『イメカラ肝・胆・膵』では,明快な解剖図とインパクトのあるイメージ図,そして楽しいキャラクターたちによって,各臓器の構造とはたらきを理解できるようになっています.
最初の章では,3つの臓器の位置や構造,機能の概観を紹介します.
続いて,肝臓の章では,肝臓の形状や血管,肝臓を血流によって区分した
・肝区域
や肝臓を埋め尽くす微小な
・肝小葉
など,肝臓の構造について説明します.肝臓の機能の中でも最も基本的かつ重要なのは
・代謝
です.そこで,本書ではまず
・栄養素代謝の基礎知識(生化学)
を勉強してから,肝臓での代謝のしくみを見ていくという構成となっています.肝臓には他にも
・解毒や胆汁生成,免疫
など多彩な機能があります.
胆道系の章では,肝臓で作られた
・胆汁の十二指腸への流れ道
である胆管と,その途中に枝分かれして
・胆汁を濃縮,貯蔵
する機能をもつ胆囊を見ていきます.
膵臓の章では
・外分泌(十二指腸への膵液の分泌)
・内分泌(血中へのホルモンの分泌)
という膵臓の大きな2つのはたらきとそれを実現するための構造について,消化酵素やホルモンのキャラたちが活躍するのを順に追っていくことで理解できるようになっています.
この本は,肝・胆・膵の異常を調べるための検査についても詳しく述べているのが特徴です.みなさんも健康診断や病院受診の際に受ける
・血液検査
や,身体の奥にある肝・胆・膵を画像化する
・CT,MRI,超音波検査
などを紹介します.
最後の章は理解を深める疾患編です.
腹痛や黄疸などの症候,ウイルス性肝炎をはじめとするいろいろな肝疾患,肝・胆・膵に発生する悪性腫瘍など,約30のテーマについて解説しています.
正常の構造・機能と比較してどのような変化が生じると病気になるのかを見ていくことで,解剖生理を復習できるようになっています.