腎臓は
・尿
をつくる臓器です.おなかの中の高い位置で
・血液
を原料にして,状況に応じて
・適切な量と
・適切な濃度
の尿を,常につくり続けています.
尿生成はただの排泄のためのはたらきではなく,体内における
・水と電解質
の量と濃度を調節して,体内の
・恒常性
を維持するための繊細な機能です.
『イメカラ腎臓』ではこの機能について,ミクロの腎臓の解剖を交えながら,丁寧に説明していきます.例えば尿生成の過程は
・濾過・再吸収・分泌
の3行程に分けることができるのですが,この3行程はすべて,腎臓の
・ネフロン
と呼ばれる尿生成の最小単位で起こり,ネフロンのどこで,どのように水や電解質が動くのかを理解することがとても大切です.
そして,腎臓のはたらきをきちんと知るためには,電解質についてきちんと知っておかなくてはなりません.
『イメカラ腎臓』には
・Na+(ナトリウムイオン)
・Cl-(クロライドイオン)
・K+(カリウムイオン)
・HCO3-(重炭酸イオン)
などをはじめとする様々な電解質が登場しますが,電解質がどのような物質で,体内にどのように分布しているのかということについても,最初の章でシンプルに説明してあります.
さらに腎臓は
・体内のHCO3-の量を調節して
・酸塩基平衡に深く関わったり
あるいは
・ホルモンを分泌して
・内分泌調節に関わったり
していますから,これらについてもシンプルに説明してあります.
そして最後には
・腎炎や腎不全
などをはじめとする腎臓に起こりうる様々な疾患と
・血液透析や腹膜透析
などの代表的な血液浄化療法,そして
・腎移植
まで説明します.