免疫は，身体を外敵から守るしくみです．より厳密にいうと

　
• 自己と非自己を見分けて
　
• 有害な非自己のみを排除する

しくみです．では免疫は，「自己」「非自己」をどのように区別しているのでしょう．『イメカラ免疫』の冒頭では，まず免疫の全貌を眺めることから始め，免疫の根幹を成す自己と非自己の区別や非自己を詳細に識別するしくみを解説します．

続いて，免疫の機能を担う細胞や組織について解説します．

免疫は

• 顆粒球，リンパ球，
  マクロファージ，樹状細胞

などの細胞や

• 抗体，補体，サイトカイン

などの物質が協調して成立している精巧なしくみです．その個々のメンバーを紹介します．

これらの免疫細胞が生まれ育ったり，相互に情報交換をする際には

• リンパ組織

とよばれる特定の臓器・組織に出入りします．リンパ組織の詳しい構造と，免疫細胞たちの往来をイラストでわかりやすく説明しています．

これらの細胞や組織のはたらきがつながるよう，免疫が活躍する場面である細菌やウイルスの感染を例に，

• 免疫がはたらく一連の流れ

も解説します．

免疫にかかわる検査の項目も充実しています．あらゆる分野で応用されている

• 抗原検査

や，感染症の精査に欠かせない

• 抗体検査

の原理のほか，免疫の異常が生じた際に行う

• 自己抗体の検査

免疫のはたらきと密接にかかわる

• 炎症に関する検査（炎症マーカー）

などについて詳細なイラストを用いて解説します．

最後は，正常編の理解を深めるための疾患編です．免疫の暴走である

　
• アレルギー
　
• 全身性自己免疫疾患＝膠原病

などの主要な免疫疾患や

• 免疫不全

について解説しています．